日本酒(清酒)の種類と解説です。

■ 純米酒   ■ 吟醸酒

 米と米麹だけで造られ、精米歩合も70%以下と規定されています。濃厚でコクのある風味や、米本来の旨味を生かした、蔵元独自の個性的な味わいを堪能するには、最適な酒といえます。

特別純米酒
 「純米酒」のうち、精米歩合が60%以下のもの、または特別な製造方法を施したものです。後者の場合はその説明を表示することが義務づけられています。

 

 品評会を通しての技術研鑽の歴史のなかから生まれた酒質。果実のような香りとなめらかな口あたりは、まさに日本酒の「芸術品」的な存在です。精米歩合60%以下、低温発酵(醪の最高温度が10〜11° C位)を行なったものと規定されています。製法的には醸造アルコールを加えた「本醸造型」と純米造りによる「純米型」、つまり「純米吟醸酒」の2つのタイプがあります。

■ 大吟醸酒   ■ 本醸造

 吟醸酒の精米歩合を更に高め、50%以下としたものです。鑑評会への出品酒は、35〜40%のレベルで競われています。精白が上がるとより香りが高く、すっきりした雑味のない香味が実現します。

 少量の醸造アルコールを加えて,さらりとした飲み口を求めた酒。その添加量は仕込みに使われる白米の重量の10%以下と規定されています。味わいは淡麗ですっきりとしたものが多く、「純米酒」とはまた一味違う、軽やかな風味があります。

特別本醸造
 「特別純米酒」同様に精米歩合60%以下、もしくは酒造好適米の使用比率が50%以上であることの品種名、いずれかの説明を表示し、自社の「本醸造」と比べ明らかに製法上の特別性が認められるものです。

■ 原 酒   ■ 生 酒

 出来上がった酒を加水しないで、アルコール度数を落とさずに出荷したものです。貯蔵中の酒のほとんどは原酒の状態で、瓶詰前に加水されるのが常です。発酵を終えた時点のアルコール度数は純米酒で,約16.5〜17.5度。醸造アルコールを加えたものはさらに高くなるが,吟醸酒で18度台の前半ぐらい。特殊な製法により、15度以下の低濃度のものもあります。

 通常清酒は商品となるまでに2回の加熱殺菌が行なわれます。l回は貯蔵される前、もう1回は瓶詰される前です。この2回の火入れを行なわないものを生酒と呼びます。酵母菌の生きたフレッシュな香味がその特徴といえますが、一方で酒質の劣化も早く管理に難しい面もあります。最近はミクロフィルタ−で除菌したものも多くなってきましたが、できるだけ生に近い状態での酒質の維持を考えたものとして、瓶詰前のみに火入れを行なった「生貯蔵酒」、また貯蔵前のみの「生詰酒」もあります。「しぼりたて」は上槽後間もない状態のものを詰めた生酒で、なかには発酵中の炭酸ガスが残る、みずみずしい感触のものもあります。

■ ひやおろし   ■ 古 酒

 昔から春先に出来た酒は夏期の熟成を経て、秋口から出荷されるのが最も風味に優れるといわれてきました。春先に火入貯蔵し、秋に入って火を入れず冷やのまま樽詰されたことから生まれた言葉です。つまり夏を越して調熟した生詰酒ということになります。そのタイミングは貯蔵酒の品温と外気の温度が等しくなった時に行なわれます。

 

 酒造期に入って新酒が出来た時点で、その前年度の酒は全て古酒になるわけですが、通常は長期間の貯蔵を経たものをいいます。熟成させることによって、香りも落着き、まろやかな風味が増します。
日本酒用語の解説
 
 酸 度
 味の濃淡をみる目安。清酒にはコハク酸、リンゴ酸、乳酸などの酸が含まれますが、その量の多寡により味わいのタイプも変わってきます。通常の清酒は1.0〜1.8くらいの間にあり、これより数値が高まると、かなり直接的な酸を強く感じるようになります。大雑把な分け方ですが、1.5を境にして以下が淡麗型、以上が濃醇型といったところです。製法によっても平均値は異なり、吟醸酒は低め、純米酒や生もと・山廃系は高めとなります。

 日本酒度
 甘辛をみる目安として用いられます。概して+が辛口、−が甘口とされますが、辛口化が進行し、特定名称酒の比率が高まる現在、以前に比べると日本酒全体の平均値も+の方向に進んでいます。−1〜+3くらいが甘辛中間といえるでしょう。大吟醸はその製法上+5くらいが平均となりますが、舌感では必ずしも辛いと感じるものではありません。また一方で−50くらいの超甘ロタイプでも、酸が多いとさほど直接的に甘味を感じません。数値だけで簡単に味が判別できるものではなく、酸度、アミノ酸度との関連も考慮しつつ、あくまでも指標として参考にすべき数字といったところです。

 醸造アルコール
 酒の香味を調整するために添加される副原料。添加のタイミングは発酵終了後、上槽する前に行なわれます。また酒を腐りにくくする防腐剤の役割も果たしています。最近は米を原料にしたアルコールも積極的に用いられています。

 精米歩合
 精米後の白米重量を、精米前の玄米重量で割り100を掛けた数値です。つまり精米をして残った白米の割合です。精米歩合40%とは、60 %は糠として取り去り、残りの40%の白米で仕込むことになります。通常の食米(ごはん)は10%程度糠として取り、90%を残していますので吟醸、大吟醸酒などはかなり贅沢なお酒といえます。

 原料米
 酒造好適米の条件としては、大粒で心白の大きいこと、タンパク分が少ないこと等があげられ、現在「山田錦」「五百万石」「美山錦」等29府県、26品種が指定されています。このほかにも好適米の認定はないものの、準好適米ともいえる醸造適性のある米もあり、国内でおよそ200近くの品種が使用されているものと推測されます。